伝花の桜
伝花の桜は、行草の置生に限る(釣生け、掛生け、二重切にはしない)。
背の余り高くない横に張ったつぼ、広口の手のない籠などに生ける。
伝花ではない桜
普通の花と同じ扱いにする。
一種生または当季の花を根〆に配してもよい。
枝ぶりによって、真・行・草いずれの花形にも生ける。
桜は、雄大、荘厳、豊艶に生けるのであるが、伝花よりは派手さを控えて生け、松は挿し交えない。
桜は、下から順に咲く情景を写して、真の梢には蕾がちの桜がふさわしく、副にかけて開花を多く用いる。
桜は艶を旨とするため、枝に多少の交差ができても切らず、姿がさみしくならないようにする。